一般社団法人広島市医師会臨床検査センター

Hiroshima City Medical Association Clinical laboratory

Q145 尿沈渣検査(フローサイトメトリー法)とはどういう検査法ですか? また、尿沈渣での円柱成分の報告方法を教えてください。

A145

尿沈渣検査(尿中有形成分定量測定法)は、フローサイトメトリー法で検査を行っております。フローサイトメトリー法とは、尿を遠沈することなく、機械で定量測定するものです。原理としては、尿中有形成分に半導体レーザーを照射し、そこから得られる散乱光や蛍光の情報により、成分の大きさや内部構造、細胞の種類を解析し、赤血球・白血球・扁平上皮・硝子円柱・細菌などの有形成分を判定し、毎視野での平均数値を出しています(臨床検査センターだより令和月号参照)。ただし、再検基準に該当した成分については、検体を遠沈し、尿沈査を作成して鏡検再検をしております。依頼の際には、尿沈渣(フローサイト)にチェックしていただき、⑳尿ポリスピッツにて尿を10mL提出してください。

<報告方法>

・硝子円柱がフローサイトメトリー法でみられた場合(再検査なしの場合)

報告例)0.4 / LPF(弱拡大、100倍相当)

 

・種々円柱がみられた場合(再検査ありの場合)

沈渣鏡検表現に基づき、出現頻度の低い順から(-)、全視野に1、6視野に1、4視野に1、2視野に1、1‐4/毎、5-9/毎、10-14/毎とご報告しています。

 

担当 検査科 血液・尿一般係

 

 

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