Q106 採取手技は正しく行っているのですが「血小板の凝集が見られます」というコメントが報告されました。どのような要因が考えられますか。
A106
血液一般検査において採取手技に問題が無いにもかかわらず血小板が凝集する場合は、「EDTA依存性偽性血小板減少症(EDP)」が疑われます。EDPは生体内ではなく、採血後に採血管内で起こる現象のため病気ではなく、治療は必要ありません。発生頻度は※0.09~0.2%と言われています。また血小板凝集は採血後、時間の経過とともに進むため(写真1)、採血直後には血小板凝集は認めません。
※臨床検査法提要 改訂第34版参考
【EDPの場合に真の血小板数を測定する方法】
【凝固検査用採血管でご提出の場合の注意点】
・末梢血液一般をご依頼の上で、凝固検査用採血管で血小板数の検査を行う指示を、依頼書の通信欄等へご記入ください。
・同時に凝固検査もご依頼の場合には凝固検査用採血管を2本以上採血の上、ご提出ください。(センター到着後、凝固検査は速やかに遠心分離し検査を行うため、遠心の影響のある血液一般検査との検体の共用はできません。)
担当 血液・尿一般係
Q&Aは広島市医師会会員及び当検査センターをご利用の医療関係者(医師、看護師、臨床検査技師等)を対象に臨床検査に関わる情報を提供しています。掲載する情報は、一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。