Q69 ある患者さんの血液一般検査報告書には、必ず「血小板の凝集が見られます。」 というコメントが記載され返ってきます。どのような要因が考えられますか。
A69
採血手技に問題がないにもかかわらず血小板が凝集する場合は、EDTA 依存性偽性血小板減少症が疑われます。
EDTA の存在下、免疫グロブリンの影響で血小板と血小板とが結合することにより起こると言われていますが、そのメカニズムの詳細は不明です。この現象は自己免疫疾患、肝疾患、抗生物質投与後などに多いとされています。
これらの血小板凝集は、生体内で起きているのではなく、採血後の採血管内で起こる現象であるため、治療は不要です。
上記のような現象が起きるようでしたら、クエン酸ナトリウム入りの採血管を使用していただくことにより測定できる場合もありますので、前もって当検査センターまでご連絡ください。
参考:『広島市医師会臨床検査センターだより(第394号)』検査室発記事,平成21(2009)年12月15日発行
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